はちみつ博士「今こそはちみつを食べるべき!」
番組には食品医学研究所所長医学博士・平柳要先生が登場し「今こそはちみつを食べるべき!」と力説。はちみつの健康効果を詳しく解説されていました。
はちみつ博士 平柳要先生って誰?
平柳先生は東京大学大学院医学研究科修了の医学博士。ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの客員研究員を経て、日本大学医学部准教授を務められました。現在、(株)食品医学研究所の代表兼所長で、健康効果の高い食材の研究を行っています。たくさんの著作物があり、2012年には「蜂蜜力」というムック本を出版されています。
その平柳先生が熱く語るはちみつのすごいパワーはこの3つ。
(1)ウィルスや細菌を撃退する!?
(2)動脈硬化を予防!血管を老けさせない!?
(3)骨粗しょう症予防!骨を強化
それぞれ詳しく解説していきます。
効果①ウィルスや細菌を撃退する!?
まず一つ目は、はちみつのもつ抗菌パワーです。 「抗菌」の「菌」とは、大きく分けて「細菌」と「ウィルス」の2種類。 どちらも体の中で増殖して悪さをする可能性があるのですが、はちみつを上手に取り入れると体の中に入った細菌やウィルスを撃退できる可能性があるそうです。
細菌に対する効果は?
はちみつに含まれる「グルコース」が体内の酵素「グルコースオキシダーゼ」と反応して、細菌を消毒・撃退する物質を作り出すそうです。
ウィルスに対する効果は?
長崎大学の研究では、はちみつのフラボノイドにインフルエンザウィルスの増殖を抑える働きがあるという実験が明らかになりました。はちみつの殺菌成分が、インフルエンザウィルスが持っている脂肪の膜を破壊するのだそう。
さらに番組では、新型コロナウィルスはインフルエンザウィルスと似た構造をしていて、 脂肪の膜を持っていると紹介。出演者から「構造が似ているなら新型コロナウィルスにも効果があるのでは?」という質問が出ました。
平柳先生の回答は「この研究はシャーレというか試験管内実験ですので、コロナウィルスについてはまだ研究段階ですが、インフルエンザの膜を壊せたということは、新型コロナウィルスにも良い効果が期待できるんですよね」とのこと。
どれくらいの量をどうやって食べるのがいい?
1日あたり30g(大さじ1杯)が適量だそうです。
※1歳未満の乳児が食べると、乳児ボツリヌス症を発症する危険があります。乳児にはちみつを与えないでください
また、番組では健康ご長寿な方々がどのようにはちみつを食べているかを紹介。細菌・ウィルス撃退効果の高い食べ方として、生姜の酢漬けにはちみつをかけるなどの「はちみつ×しょうが×酢」の組み合わせがおすすめされていました。
細菌・ウィルス撃退パワーが強いはちみつの種類は?
はちみつの味・見た目・栄養は、蜜蜂が密を採取した花の種類によって全く変わってきます。白っぽい色のアカシアはちみつや黒い色のそばはちみつなど、いろいろな種類がありますが、 抗菌パワーが 一番強いはちみつは「マヌカハニー」であると紹介されました。
マヌカハニーは、ニュージーランドに生息する植物「マヌカ」の花からとれたはちみつ。マヌカハニーの抗菌効果はほかのはちみつに比べてがずば抜けていて、普通のはちみつの約8倍もあるそうです。
なぜマヌカハニーがすごいの?
マヌカハニーの抗菌効果の源は、成分のひとつ「メチルグリオキサール」。長崎大学で複数の種類のはちみつを使ってインフルエンザウィルスの活性度を比べる実験をしたところ、アカシアはちみつやそばはちみつと比べてマヌカハニーのインフルエンザウィルスの活性を抑える力が明らかに強いことがわかりました。
効果② 動脈硬化を予防!血管を老けさせない!?
はちみつの成分が血糖値を下げる
イラン・マシュハド医科大学の実験で、肥満の人が砂糖かはちみつを1ヶ月とりつづけた際の血糖値と悪玉コレステロールの変化を計測しました。その結果…
空腹時の血糖値の変化
・砂糖のグループ 血糖値+2.2%アップ
・はちみつのグループ 血糖値-4.2%ダウン
血中の悪玉コレステロール値の変化
・砂糖のグループ 悪玉コレステロール値 が+2.4%アップ
・はちみつのグループ 悪玉コレステロール値 -5.8%ダウン
と、砂糖をとり続けたグループでは血糖値や悪玉コレステロール値が悪化したのとは対照的に、はちみつを食べたグループでは実験開始前より健康になっています。
はちみつには血管にもパワーあり
はちみつのフラボノイドには、血管を詰まらせる原因となる悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、血管を広げて血流を良くする効果があるそうです。血管を老けさせないためにも、食生活にはちみつを上手にとりいれましょうとのこと。
はちみつと組み合わせると血管を老けさせないパワーがアップする、身近な飲み物とは?
それは「コーヒー」。
コーヒーには、クロロゲン酸という血中の悪玉コレステロールを減らす成分が含まれています。はちみつと一緒にとるとさらに効果まり、ダブルのパワーで 動脈硬化を予防することができるそうです。
温かいコーヒーに入れたらはちみつのフラボノイドは熱で壊れない?
平柳先生によると、はちみつのフラボノイドは温度変化に強いので熱しても冷やしても大丈夫とのこと。
はちみつを食べるのに良いタイミングは?
血管の健康がが気になる人は夜がお勧めだそうです。ただしコーヒーと一緒に飲むなら寝る2時間前までにしましょう、とのこと。また、はちみつはすぐにエネルギーに変わるので朝食べると元気が出るそうです。
効果③ 骨を強化!骨粗しょう症予防
はちみつのフラボノイドで骨密度が上がる?
はちみつマレーシアの大学のラットを使った実験では、はちみつのフラボノイドは骨代謝のバランスを整えて骨密度が上がることが証明されたそうです。人間にも同様の効果が期待できそうですね。
骨の健康に!はちみつと組み合わせる食べ物は?
骨の健康を気をつけたい方におすすめの食べ合わせは以下の3つ。
・はちみつ×ヨーグルト(カルシウム)
・はちみつ×ナッツ(オメガ3やビタミンE)
・はちみつ×肉じゃが(マグネシウムと)
結局、新型コロナウィルスには効果があるの!?
平柳先生によると、構造が類似するインフルエンザに対する効果は認められているもののコロナウィルスへの効果はまだ研究段階だそうです。
2020年3月、消費者庁からマヌカハニー販売者に対して、新型コロナウィルスの予防効果を誇大に謳わないよう改善要請がありましたが、コロナウィルスに対する予防効果はまだ化学的に立証されていません。新たな研究が待たれますね!