マヌカハニーの偽物流通量は本物の8倍以上の量!?
イギリスで流通しているマヌカハニーの量が、ニュージーランドが輸出したマヌカハニーの8倍もの量だという報道がなされました。
マヌカの木で生産されるマヌカハニーの量は年間で1,700トンと言われていますが、実際に全世界で売られている量は年間10,000トンにも上ります。
つまり世界で売られている80%のマヌカハニーが偽物または、成分が少量の製品の可能性があるということです。
どのようにマヌカハニー偽物が出回っているのでしょうか?
安価な蜂蜜にマヌカハニーを少量ブレンドしている!
安価な百花蜜に、高価なマヌカハニーを少量ブレンドすることで、UMF5+などのマヌカハニーを製造することが可能なんだそうです。
この問題は何年も前から指摘されており、口に入れたときにマヌカハニー本来の味がしないものは、このように製造されている可能性が高いと思われます。
テーブルハニーをマヌカハニーと偽って販売
マヌカの生息地や環境によってMGO含有量は大きく変わります。MGO値が低いものは、ニュージーランド国内でテーブルハニーとして安く販売されています。それを健康効果の高いマヌカハニーとして高価で販売する業者 がいるそうです。
ラベル表示と中身が一致しないものなども報告されています。
MGOとは、メチルグリオキサールで、抗菌成分が1kg当たりどれくらい配合されているかを表す数値です。
オーストラリア産はマヌカハニーじゃない!?
数年前よりオーストラリア産のマヌカハニーが市場に出回り始めています。
オーストラリア産の「マヌカハニー」の商標を巡っては、ニュージーランドとオーストラリアの間で法的に争っています。それはマヌカハニーがただのはちみつよりも何倍も高価な値段で売買されるブランド品だからです。
マヌカは(学名leptospermum scoparium ギュリュウバイ)はオーストラリア原産であったのですが、数百年前にマヌカがニュージーランドに持ち込まれ、オーストラリアよりもニュージーランドの気候のほうが繁殖に適していたため、ニュージーランド全土に広がりました。
花の種類の違い
ニュージーランド産のマヌカハニーはマヌカ(学名leptospermum scoparium ギュリュウバイ) の花から摘み取った蜂蜜であることは間違えありませんが、
オーストラリア産のマヌカハニーには、約80種類ものギョリュウバイ( leptospermum )が生息していて、どのギョリュウバイ属の花からとれた蜜なのかは必ずしも明確ではありません。
呼び名の違い(マヌカvsジェリーブッシュ,ティーツゥリー)
ニュージーランドの先住民族・マオリ族のマオリ語ではこのはちみつはずっと「マヌカハニー」と呼ばれていました。
一方、オーストラリアではもともとこの木はジェリーブッシュまたはティ―トゥリーの名で知られており、オーストラリアの製造者は、この花から採れたはちみつに、以前はジェリーブッシュハニーまたは、ティーツゥリーハニーという名前で売っていました。
例
シャンパーニュ地方で取れたものだけがシャンパンで、それ以外の地域でとれたものはスパークリングワインと呼ぶように、
ニュージーランド産でないはちみつは、マヌカハニーであるか否かは現在争われているところです。
ニュージーランド政府が定めた”本物”のマヌカハニーの基準
意図的な偽物が出回ることにより、マヌカハニーのブランド価値低下を防ぐために、ニュージーランド第一次産業省(MPI)(日本の農林水産省にあたる機関)は2018年2月5日にマヌカハニーと名付けることができるための明確な基準を設けました。
ニュージーランド第一次産業省(MPI)は単一マヌカハニーとマルチフローラルマヌカハニーに分類し、定義しました。
条件を満たすためには、4種類の化学テストと花粉のDNA鑑定を行い5項目の基準をクリアする必要があります。
単一のマヌカハニーの場合
3-PLA(3-フェニル乳酸)> 400mg / kg
2-MAP(2-メトキシアセトフェノン)> 5mg / kg
2-MBA(2-メトキシ安息香酸)> 1mg / kg
4-HPA(4-ヒドロキシフェニル乳酸)> 1mg / kg
qPCR(DNA花粉分析) 36サイクルカウント
マルチフローラル・マヌカハニーの場合
3-PLA(3-フェニル乳酸)> 20mg / kg
2-MAP(2-メトキシアセトフェノン)> 1mg / kg
2-MBA(2-メトキシ安息香酸)> 1mg / kg
4-HPA(4-ヒドロキシフェニル乳酸)> 1mg / kg
qPCR(DNA花粉分析)<36サイクルカウント
数値表示のないマヌカハニーや低めのグレードのマヌカハニーのほとんどが、マヌカハニーと呼べません
「(数値のない)マヌカハニー」や「UMF 5+」など、低グレードのマヌカハニーの殆どが、今後は「マルチフローラル・マヌカハニー」もしくは「マヌカブレンドハニー」と名称を変更しなければなりません。
本物のマヌカハニーを見極めるために
これらの通り、現在たくさんの偽物が出回っています。
本当に価値のある、効果が期待できる?マヌカハニーを購入するためには、
消費者自身も気を付けて購入しなければいけません。
信頼できるお店から購入する。
生産者への定期的な調査をしているなど
※ハニーグリーンベイさん
マヌカハニー販売サイト
会社概要サイト(有限会社グリーンベイ)
こちらのマヌカハニー販売業者さんは生産者・ニュージーランド大使館・大学研究者との協力関係によりマヌカハニーに関する確かな情報を収集しながら定期的に自主検査など行って、確かな品質を届けているそうです。
殺菌作用のグレード表示がしっかりしているものを選ぶ。
UMFまたはMGOのブランドマークがついたもの、
目的に合わせたグレードのものを選びましょう。
成分分析証明書や品質証明書の有無を確認
ニュージーランド政府やUMF協会で不正を抑止策は設けているものの、
どうしても抜け道が存在してしまっております。
証明書があれば本物であると言い切れるわけではありません。
ただしかし、証明書の確認方法が確かかどうか見るのは有効ですね。
あまり安いもの、低グレードのものを買わない。
できればUMF10+以上のものがおススメ
高ければ本物とも限りませんが、マヌカハニーは高価なものです。
あまりにも安価なものは偽物と疑うほうがいいかもしれませんね。
UMF表示は「ユニーク・マヌカ・ファクター」の略で、ニュージーランド政府機関であるUMF蜂蜜協会の厳正な規格審査に合格し、ライセンスを与えられた商品にだけ使用できます。
マヌカハニーの味がするかどうか
もしもマヌカハニー本来の味ではないな?と感じたら次からは違うお店で買いましょう。
マヌカハニーははちみつの味とはちょっと違います。
ちょっと独特というか、濃厚というか…
薬やハーブのような感じ?少し舌やのどを刺激する苦味やエグみがあります。
味については人それぞれ、好き嫌いもあると思いますので、実際に食べてみていただきたいのですが、私はマヌカハニーの味はかなり好きです!普通のはちみつよりおいしいと感じます。
口コミもチェック
楽天やヤフーamazonなどネットショップで購入する場合、購入した人の口コミを見ることができます。効果の有無は個人差がありますが、購入の参考にはなると思います。
期待する効果を実感するために、マヌカハニーを購入するときには、購入者自ら十分に気を付けて購入してみてくださいね。
レビューの件数が多い販売店
口コミ件数だけでは測れないと思いますが、参考にしてみてください。
・ハニーマザー
・マリリニュージーランド
・マヌカ専門店ハニーグリーンベイ
・スーパーフード&自然食品のハンズ
参照
・ニュージーランド第一次産業省 MPI(MInistry for Primary Industries)
2018年2月1日
・ウォールストリートジャーナル紙 2016年8月31日記事「ニュージーランドとオーストラリア、マヌカを巡る紛争」
・産経Biz(2018年9月18日)